FC2ブログ

小説や評論を書きつつ短歌も作っている私の読書日記。毎日出会うさまざまな本への思いを中心に、日々の出来事やその感想についても綴ります。おつきあいいただければうれしいです。

重松清「あの歌がきこえる」

重松清さんは子どもを描くのが上手いと聞いていたので、前から読んでみたい作家さんだったのですが(ちなみにわたしは児童文学が専門)、子どもの弱い部分、もろい部分、情けない部分を書くのがすごく上手いなあという印象を受けました。
台詞が方言で書かれていてちょっと読みにくいのですが、思わず人物に感情移入してしまう巧みな文体です。日常の風景を綴った、一見何気ない、誰にでも書けそうなスケッチに見えるのですが、実際にはこういうシンプルなものはごまかしが効かなくて、なかなか書けるものじゃないですよね。
短篇のほうが得手のようで、この作品も同じ人物(中学生の男の子)を主人公にした連作集でした。タイトルの通り、昭和の時代に一世を風靡した名曲をキーワードにしてストーリーが展開するという趣向です。サザンの「いなせなロコモーション」なんて懐かしかったです(年がバレバレですね)。
直木賞受賞作の「ビタミンF」も読んでみようかな。
スポンサーサイト



コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

Serenie

Author:Serenie
セリーニーと読みます。東京に住む女性です。
小説や評論を書いています。短歌も作ります。
翻訳の経験もあり、訳書が一冊あります。
趣味は読書のほか、音楽・演劇・美術鑑賞など。

アクセスカウント