小説や評論を書きつつ短歌も作っている私の読書日記。毎日出会うさまざまな本への思いを中心に、日々の出来事やその感想についても綴ります。おつきあいいただければうれしいです。
おとといル・テアトル銀座で「アマデウス」の舞台を見てきました。
サリエリ役が松本幸四郎さん、モーツァルトが武田真治さん、コンスタンツェが内山理名さん。
武田真治さんがモーツァルト役を熱演していました。普段の態度は軽薄でふざけているけど、音楽には比類ない才能を発揮するところがとても巧みに演じられていたと思います。
松本幸四郎さんのサリエリは、モーツァルトの才能に嫉妬を抱いていく過程が凄くリアルで、鳥肌が立ちそうでした。
モーツァルトの音楽をもう少し効果的に使えればもっとよかったかなという感じでした。
でも全体にすばらしい舞台で、時が経つのを忘れそうでした。
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ここしばらくめぼしい話題がなかなか見つからず、更新できずにいました。
いつも読んでいただいている皆様、どうもすみませんでした。
尊敬する丸谷才一さんの新刊「持ち重りする薔薇の花」を読みました。
アメリカで活躍する日本人音楽家たちによる弦楽四重奏団の活動ぶりを、パトロン的な存在である老財界人が回顧して語る物語です。
わたしは学生時代、大学オケに所属してヴァイオリンを弾いていたので、音楽の知識はいくらかあるのですが、大変よく調べて書いてあるなと感心しました。カルテットがハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」を演奏する下りは特によかったです。というのは、わたしも大学の卒業演奏会でこの曲を演奏したことがあり、とても美しい曲なので熱心に練習に励んだという懐かしい思い出があって、感慨深かったのです。ちなみにこの曲の第二楽章は、現在ドイツの国歌になっています。
丸谷さんの小説はどれもそうなのですが、全体にとても洗練されていて、華のある小説だなという印象でした。
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