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小説や評論を書きつつ短歌も作っている私の読書日記。毎日出会うさまざまな本への思いを中心に、日々の出来事やその感想についても綴ります。おつきあいいただければうれしいです。

今書いている小説

わたしの創作については今まであまり書いていませんでしたね。

今は高校の調理科を卒業した五人の少年少女が、リタイアした列車の車両を利用した店でレストランを開くというストーリーを書いています。

お料理は好きだし、レシピなどはネットでいくらでも調べられるのでいいのですが、レストラン経営の基本を心得ておかなきゃいけないな、と考え、図書館で資料を借りてきて調べています。なかなか奥が深くて、面白いです。

ラストシーンまでの持って行き方はもう考えてあるのですが、そこに至るまでの過程を描くのが大変です。
でもキャラクターたちが次第に生き生きとした存在になってきて、作者の手を離れて勝手に動いてくれるので、楽しんで書いています。
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あさのあつこ「No.6」

あさのあつこさんは「バッテリー」が素晴らしかったので、注目していた作家さんです。
「No.6」は、今の時点で文庫化されている六巻まで読み終え、続きを図書館に予約しています。かなり待たないと読めそうにありませんが、続きがとても楽しみです。近未来の管理された「理想都市」の偽善を二人の少年が暴く過程を描いたシリーズもので、アニメ化もされているそうです。

あさのさんの作品を読んでいて感じるのは、特に少年のキャラを描くときにそうなんですが、偽善を徹底的に排して、自分の真の姿を曇りないまなざしで見つめているということです。作者にとっても、大人になる過程で知らず知らずのうちに身につけてしまった狡さや要領の良さみたいなものを捨てて、少年の純粋な心を思い出しながら書くということが必要になるのだろうと思うのです。だからこそあさのさんの作品は、ティーンエイジャーにあれほど指示されているのでしょう。自分に厳しくなければ、そういうものは書けないですよね。小手先の技術だけで書いてしまってはいけないのだと、常に自分を叱咤しつつ書かなければいけないんだろうと思います。

すごく難しいことだけど、同じように創作をする者として、一歩でも近づきたいです。

初の訳書が出版されました。

初めての訳書が11日に出版されました。
『ヴァイオリニストならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』というタイトルです。
ヴァイオリンを学ぶ人が心得ておくべき身体の構造や使い方などについて解説した本です。
ヴァイオリンの経験があるのでいただいた仕事ですが、解剖学的なディテイルなど、かなりややこしい記述が多く、訳すのに4カ月もかかりました。
でも本の形になったのを見ると、苦労した甲斐があったなと思います。
翻訳の先生に、本を一冊訳すとすごく勉強になるよと前からいわれていましたが、本当だなと思います。
この仕事が次につながればいいのですが。

池井戸潤「下町ロケット」

先日直木賞受賞が決まった作品。ふだんはあまり受賞作品だからといってチェックしたりはしないのですが、この作品は面白そうなので買ってみました(図書館では400件も予約が入っていたので、仕方なく)。とても面白い本で、一日で読んでしまいました。いわゆる企業小説なのですが、サラリーマンのおじさん方が好んで読みそうな企業小説にありがちの生臭さがなく、さわやかな読後感です。
宇宙工学の研究者だった主人公は、ロケットの打ち上げ失敗が原因で研究職を退き、父親のあとを継いでロケットの部品を作る小さな会社の社長になります。大企業から不当に訴えられたり、特許申請した部品をめぐって圧力をかけられたりと、会社は経営難で四苦八苦するのですが、結局はそのメーカーの造った優良な部品がロケットに採用され、社員たちが打ち上げ成功に沸く場面で終わります。
日本の中小メーカーのもの造りに賭ける気概や誇りみたいなものが感じられ、とても読んでいて気持がいいです。唯一の欠点は、主人公の会社に女性社員がほとんど登場しないこと。今どきはこういうメーカーにも、やり手で魅力的な女性社員が何人かいてもいいのではないかと思うので、その点は少し残念でした。
プロフィール

Serenie

Author:Serenie
セリーニーと読みます。東京に住む女性です。
小説や評論を書いています。短歌も作ります。
翻訳の経験もあり、訳書が一冊あります。
趣味は読書のほか、音楽・演劇・美術鑑賞など。

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